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とちぎ高次脳機能障害友の会定例会で考えたことを発表していただいている時の写真

とちぎ高次脳機能障害友の会様パソコンボランティア「生成AI体験第2回」を実施しました。

芯和

生成AIを活用することで、高次脳機能障害を持っている方たちの生活や仕事の質を向上できる部分があるのではないかという仮説にもとづき、まずは生成AIを使うきっかけをつくるために考えた企画の第2回目を行いました。

前回の改善点もふまえ、Windowsに標準搭載されており、スマホでも使うことが可能で、現状安全性も高いといわれる「Microsoft Copilot」を選択し、楽しく体験できるような会を目指しました。

自分の視野外にある物事を経験したり仲間と交流したりする中で脳に新たな刺激を受けることは意識しつつ、障がいによる忘れやすさや言葉の出にくさなど、周りから見えにくいストレスに対処する方法が見つけられないかなども考えながら実施しました。

新たな経験や気付きは得ていただけたという感触はありましたが、的確な指示を出すためのプロンプト組み立ての方法、意図と異なる返答だった時やハルシネーションの対応方法、入力と発話が苦手な方への音声認識以外の代替方法などまだまだ課題も多くあります。
これまでの使用経験が一定以上あれば、単語で検索でき、あいまい検索の精度も高い既存の検索のほうが便利な場合も多いため、どのような場合に有効かを適切に切り分けることも必要だと感じます。
同時に、近くにいるご家族の技術に対する理解を高めることも重要だと気づきました。

生成AIの企画をはじめてからの参加者数は、第1回は6名、第2回目の今回は5名でした。
クリアファイルなど物を作る体験の時やプログラミング体験の時は20名近く参加していただいたので、もしも私たちが用意した内容によって参加しにくくなってしまうとしたら本末転倒です。

参加者の方が少なければお一人おひとりとより密にコミュニケーションを取ることはできますが、月に1度しか開催されない貴重な機会ですので、具体的なフィードバックをいただきながら、より価値を感じ、楽しく参加できる会になるよう工夫を続けていきたいと思います。

2019年にパソコンボランティアを提案させていただき、定例会に呼んでいただくようになって5年になりました。
私たちは友の会の外部の人間ではありますが、「楽しそうだな、行ってみようかな」と思える企画と、生活や仕事に役立つ内容で、より多くの方に集まっていただき、当事者同士や家族同士のつながりを増やせる場にできればと考えています。

とちぎ高次脳機能障害友の会の皆様、今回も貴重な機会をありがとうございます。

とちぎ高次脳機能障害友の会ホームページ
とちぎ高次脳機能障害友の会会報「なごみだより」

Masanobu Aoyagi

Designer/Photographer/Educator/代表取締役

有限会社芯和代表取締役。デザイナー・フォトグラファー歴15年以上、ICT関連講師歴20年以上。
ヒアリングから、契約、ディレクション、写真・動画撮影、編集、配信、グラフィック・Webデザイン、ユニバーサルデザイン、セキュリティ、コーディング、プログラミング、機器オペレーション、教育までを行う。
信頼関係の構築を重視しており、障害福祉経験10年も活かし、より深い相互理解に基づいた本質を表現するデザインを得意としている。
また、個人・企業向けICT講師として、小学生からシニア層まで様々な職種の方から相談を受ける。2005年全国639校中受講継続時間1位の他、障がいのある方にデザインスキルや働く意識などの指導も行い、障害者技能競技大会(アビリンピック)のDTP・Web競技等において全国大会出場者7名を育成し、2019年には全国大会DTP競技において栃木県初の銅賞者を輩出。
会社経営経験は生存率0.3%未満といわれる20年を超えたが、首の皮1枚で生き残っている状態を改善すべく、最近やっと自己変革に着手。
隠れたこだわりの煎茶と珈琲を美味しいと言われると喜ぶ。
「ねこゼ®」とは一心同体。

JAGAT認証DTPエキスパート・マイスター
メディア・ユニバーサルデザイン・ディレクター
フォトマスター検定1級
サーティファイ認定講師(Office・Illustrator・Photoshop・Webクリエイター)
初級システムアドミニストレータ
初級障害者スポーツ指導員
サービス管理責任者
栃木県障害者技能競技大会 DTP競技委員(2014-2016)
特別支援学校社会自立支援事業企業アドバイザー(2017,2020)
うつのみやデジタルスクエア“デジタル専門家”(2024-)

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